アメリカではゴルフならタイトリストが定番。
タイト リストと聞いて、普通のゴルファーはどう思うだろうか。ドライバーにしてもアイアンにしても「難しそう」というイメージが当たりでしょう。確かにタイトリストには「ツアーで使用実績の無いモデルは市販しない」という超ストイックというか競技よりの不文律がある。これ、本当。タイト リストのアイアンはトップラインもソールも細く、しかも小顔。どこかのブランドのデカキャビで楽に飛ばすオートマチックな感覚は皆無なのがタイト リスト。でも考えてみてほしい。オートマが車の運転の楽しみをどのくらい奪ったか。タイト リストはドライバーでもアイアンでも、車で言えば間違いなくマニュアル車。「アマチュア用にはオートマのアイアンを」なんていう姿勢はもともと持ち合わせていない潔さが好まれて、アメリカPGAでは圧倒的なボールシェアも手伝って、必須のクラブなのだ。アダム・スコット、マーク・オメーラ、テービス・ラブ、ザック・ジョンソンにピータージェイコブソン、今田竜二までそうそうたる顔ぶれがタイトリストユーザーとしてドライバー・アイアンを自在に操りPGAツアーで活躍している。
タイト リストのアイアン、例えば755。タイトリストの中では珍しくアベレージを意識したミッドサイズフェースのアイアンだ。とはいっても、キャロウェイやテーラーとは次元が違うので間違えないように。タイト リスト755は正統派タイトリストアイアンと比べると優しいというだけの話。100切り実力のアマチュアにボールの飛ばし方を教えてくれるクラブ。決してボールが勝手に飛んでくれるアイアンではないのだ。90を切り、80を切るためにゴルフプレーヤーに必要とされるクラブ操作を身に付けられるクラブがタイト リスト755。バックフェースの赤いインサートがタイトリストには珍しくデザイン性が高い異質のモデル。キャロウェイのX-20でダフリ誤魔化しショットをするくらいなら、タイトリスト755でダフリを感じながら練習する方が10倍早く上手くなる。
タイト リストのドライバーも、かつての洋ナシ形一辺倒から異型ヘッドに少しずつ変化してきている。905シリーズもソールはかなり斬新だ。でもタイトリストのドライバーはミートして初めて飛ぶ。これはタイト リストがいくら優しくなっても変らない。この特徴がアメリカのカレッジゴルフ部使用率ナンバーワンを維持する秘訣。とにかくカレッジのツアーにゆくと皆タイトリストドライバー・アイアンなのだ。スウィングの基本習得に日夜あけくれているカレッジゴルファー達にとってタイトリストの「ミートしてなんぼ」という厳密な設計は必須。ゴルフはミートインパクトが命(世界のアオキも「インパクトが命」というのが座右の銘)だから、そこにフォーカスしたクラブでないと話にならないのだ。同系のクラブメーカーにベンホーガンやミズノがあるけれど、どちらも「キャビティ軟弱クラブを生産している」という点でタイト リストに何歩も劣る。「芯は一点あればいい」と伊沢利光は書いているけれど、それを地で行っているのがタイト リストのドライバーとアイアンなのだ。